9/23に樹里咲穂さんが宝塚を退団されました。
お疲れ様でした。

非常にイレギュラーな形態の退団となられましたが
最後はにっこり笑顔のお話の主演で辞められて、それでよかったんだなあと思います。

今後は女優さんとして活動されるとのこと。
楽しみにしています。

というわけで、カテゴリ名も変えました。
タカラヅカは縁があったら観に行くと思います。

でも、怒涛のファン生活だったなあ。
本当に。
しみじみします。
サヨナラショー@東京宝塚劇場を観た時でさえ
樹里さんの退団と言うことが遠くの方に感じられたのに
掲題のスカステラインナップを見たら、なんだか自分の真後ろに
退団、というものがぴたりとくっついているような気分になりました。

<番組内容・全て9月放送>
日生劇場公演『Ernest in Love』千秋楽をもって退団する樹里咲穂を振り返る。

今年の「宝塚パリ祭2005」が早くも登場!
宝塚パリ祭2005 ’05年/ホテル阪急インターナショナル

エンカレッジ・スペシャルコンサート「Angels in Harmony」 ’04年/バウ・千秋楽

花組・日生劇場公演をもっと楽しく!
花組『Ernest in Love』 プロダクション・ノート

Memories of 樹里咲穂
専科・樹里咲穂のこれまでの舞台の軌跡を舞台映像と共にどうぞ。特別映像も!

『JUBILEE-S』’03年/日本青年館・千秋楽 ※Remix Editionも併せて放送

『FREEDOM』−ミスター・カルメン ’00年宙組/バウ

JURIの“それってどうなの!?”最終回Special!!(1時間30分)
専科・樹里咲穂の人気レギュラー番組。ついに最終回を迎えます。ゲストに月組の主演男役・瀬奈じゅん、そして人気男役・大空祐飛を迎えてお送りします。最終回として、番組内ではこれまでに出演したゲストからのコメントも!お楽しみに!!
出演:樹里咲穂/瀬奈じゅん・大空祐飛

千秋楽いってきました。(7/4追記あり)
息子の発熱もなんとか37℃台に落着き、なんとか
マラケシュ・紅の墓標/エンター・ザ・レビュー千秋楽に行ってきました。
まだ日生があるので、もう今日で最後、というのがいまいち薄いせいか、
意外とカラッとしていたような気がします。

樹里さんのお花はひまわりでした。
ひまわり、似合うなあと思ってみていました。

今、サヨナラショーで使ったペンライト(画像参照・時間があったらもう少し綺麗に取り直します)をぼーっと眺めてます。

サヨナラショーは大劇場のものと同じもののようでした。
あっという間に終わってしまった感じがしました。
誰のサヨナラショーでも、そういうものなんでしょうが。
ファントム、時間が許せばセリフもいれて欲しかったなあ。
「ああ、とてもいい、お前はいい歌手になれたはずだよ」がもう一度聞きたかったなあ。

*****************************
(追記)
退団関係の記事です
http://www.sankei.co.jp/enak/sumirestyle/2005/jul/kiji/04julifarewell.html
http://www.sanspo.com/geino/top/gt200507/gt2005070410.html
今日、またしても東京宝塚劇場に観劇に行ってきました。
で、帰りに京浜東北線に乗っていたら、電車に乗ろうとした女の子が
電車とホームの隙間にミュールを片方落としてました。
そのまま、扉が閉まってしまったので、どうなったかわからないのですが
ミュール大丈夫だったんでしょうか。
見ず知らずの方のことですが、ちょっと心配です。

で、観劇の感想
<お芝居・マラケシュ>
オリガの話なんですが。
オリガというのはこの話のヒロイン、誤解を恐れずに言えば事実上の主人公なわけですね。
この話のキーポイントは石の薔薇と金の薔薇。
最終的にこの二つが彼女の元に行くわけですから。
なんだけど、彼女は自分で何かを動いてこの二つを掴み取るわけではない。
もちろん、ロンドン(かな?)からマラケシュに赴く、という行動は起こしてはいますが
その二つはリュドヴィークとクリフォードからもたらされているわけですから。
ここが、いまいち「オリガ」というキャラクターの焦点がボケているような気がするんですよね。
なんだかふらふらしているような感じが。
たまたま偶然なんですが、「マラケシュ心中」という本を読んでいて
そのヒロイン・泉にもオリガに対する思いと同じものを感じました。
この泉って言う人も、またふらふらと、まぁ、流されているというかそういう人で。
「似てる・・・この二人・・・」と思いながらオリガという人を眺めていました。
ちなみに、マラケシュ心中の方の文庫版あとがきで、作者・中山氏は
「泉の人間的深さを描ききれなかったのは、もしかしたら自分の立ち位置が(主人公の)絢彦のほうに寄り過ぎていたのかもしれない」
というようなことを書いてますが、オリガについても、同じようなことがいえるのではないでしょうか。
即ち、作者・荻田氏の立ち位置が物語全体を俯瞰するというよりは
主人公・リュドヴィークの目線に寄りすぎてはいなかったか、ということです。
来週もう一回見ますので、その辺をもう少しよく解釈できるようになれたならな、と思います。
<ショー・エンターザレビューの話>
まずは宝塚歌劇団公式HPより
2005/06/25
花組公演『マラケシュ・紅の墓標/エンター・ザ・レビュー』ビデオ(TCAV−316)およびDVD(TCAD−062)収録内容のお知らせ

去る6月2日に著作権処理の都合により発売を延期させていただきます旨ご案内させていただきました宝塚大劇場花組公演『マラケシュ・紅の墓標/エンター・ザ・レビュー』のビデオ並びにDVDにつきまして、下記の通り収録内容が決定致しましたので、改めてご案内申し上げます。
■収録内容
『エンター・ザ・レビュー』の第8場C 以外はビデオ及びDVD共に公演内容通りの収録となっております。

(おことわり)
音楽著作権上の理由により、『エンター・ザ・レビュー』第8場C ミッドナイト・シティCニューオリンズのシーン(樹里咲穂ほかの歌唱)については、楽曲を差しかえて収録しております。あしからず、ご了承ください。


いったいどの曲がカットに?
というのが最大の関心事だったのですが、この場面、大きく分けて2曲使われているような気がするのですが。
「ゆれるー、ゆれるー♪」という曲と「レッツシンギン♪」という曲。
どちらがダメだったのでしょう?
それともこの曲は1曲で、全部まるっとだめなんでしょうか?
どうなんだろうなー。

ショーはやっぱりこなれてくればくるほどノリが良くなっていいですよね。

夫に「同じ舞台を何度も観るなど理解できん。正気の沙汰とは思えない」と
半ば呆れられての観劇だったのですが、
樹里さん退団ということで大目に見ているようです。
後は、9月の日生だけだから、ね♪
宝塚歌劇団は21日、同歌劇団専科の男役、初風緑さんが11月に退団すると発表した。
 初風さんは東京都出身。1988年に「キス・ミー・ケイト」で初舞台。歌、ダンス、演技と三拍子そろった実力派として人気を集めた。花組、月組を経て2000年から専科。
 最後の公演は、11月13日に東京宝塚劇場で上演される「炎にくちづけを」「ネオ・ヴォヤージュ」千秋楽となる。
(共同通信) - 6月21日15時47分更新


初風さんは樹里さんと同じ専科、中でも所謂「新専科」と呼ばれた方でした。
「新専科」と呼ばれた方は最初は10人いました。
途中、一人増えましたが、トップスターになったり退団したり、で
一人、また一人と減っていき、ここ1、2年は初風さんと樹里さんが
最後の砦を守っているような状態でした。

樹里さんの退団は9月。初風さんが11月。
今年をもって、所謂「新専科」政策は終焉を迎えることが此処に確定しました。
最初から、この結末は予定されていた結末なのでしょうか?
私にはよくわかりませんが。

初風さんは先日「エリザベート」でフランツ役をやられているのを観ました。
事実上ハプスブルク最後の王だったフランツ・ヨーゼフ一世。
そして、エリザベートをただ愚直に愛しつづけた一人の男性。
不器用な、でも誠実なフランツ。
とても素敵でした。
CS等で伝わってくる暖かなお人柄も感じていました。
今後の進路は存じませんが、幸多かれと願っています。

確かに一つの時代が終わろうとしています。
それは多数が望んだことなのでしょうか。
今月のスカイステージ、私的2大ヒット番組のこの二つ。

「それってどうなの」は東映太秦映画村でのロケでした。
オープニングからゆるゆるの立ち回り、いつものお題DEトークをはさんで
ゆるゆるの飛び入りゲスト登場、そしてさらに太秦映画村の紹介がてら
ゆるゆると出演者たちが歩き、そしてゆるゆると馬と戯れたりゆるゆると的当てしたり、と
非常にいつもにもましてゆるゆる感溢れる番組でした。
このゆるゆる感は一体なんだろう…と考えて、気づきました。
「タモリ倶楽部」のゆるゆる感と共通のゆるゆる感だったんです。
タモリ倶楽部は、タモリ氏が趣味でゆるゆるとやっているような番組で
サブカルテイストがこんなにも持て囃されるようになる以前から
まったく変わらずゆるゆると続いてきた番組なのですが
それどうのトーク部分は置いておいて、ゆるゆると歩いている場面や
ゆるゆると何かをやっている場面は、まさしくタモリ倶楽部で
出演者たちがゆるゆると何かをやっている空気と、同じ空気が流れていたのです。
それどうは、もうすこしがっつくと「DEBU-YA」の空気になるんだと思いますが、
そんなことはしなくていいので、あと二ヶ月ゆるゆるとやっちゃってくれたらいいと思います。
トーク部分はどうしても段取り感溢れているのですが、ここもゆるくやったら、
「SAKUSAKU」と同じ空気が流れてくると思うのに、
ちょっと惜しいなぁと思って見ていました。
ちなみに夫には華城さんの由美かおるコスプレが受けていました。
そして、何故にラストが浜田省吾の「悲しみは雪のように」が流れる中
さまざまなコスプレをした出演者たちがゆるゆる歩いていくのが
流されていたのか、誰かに教えていただきたいです。
そして、センターが何故に水戸黄門@遠野さんだったのかも(笑)

うって変わって「ダンス魂」はダンス鑑賞のハウツー番組+ダンサーの創作ダンスなど
ダンス好きな方にはたまらないきっちりとした番組でした。
私はそんなにダンスが詳しいわけではないので、さまざまなテクニックの解説を
「ほーっ」「へーっ」といいながら見ていました。
特に「リフト」の解説に普通に見入っている自分に気づいて自己突っ込み。
高翔さんと鈴懸さんのコンビでいくつか紹介されていたのですが
よく考えたら高翔さんは男役だけども女性な訳で、まずそこに驚かなくちゃいけないのに
さらっとスルーしてる自分がおかしかったです。
そういう風に考えると、宝塚って本当にすごい人たちの集まりなのねと思います。

スカイステージは、舞台番組もいいですが、こういう「裏側を見せる」的な番組にも
どんどん取り組んで欲しいなあと思います。
とりあえず、マラケシュ東京千秋楽(サヨナラショー付き)が放送されるまでは
スカイステージは継続しますから。
先日、花組東京公演をみに行ってきたんです。感想など。

東京宝塚劇場限定・公演にちなんだスイーツシリーズは「砂漠の薔薇」。
オレンジゼリードリンクと小さなメレンゲ(?)クッキーのセットでした。
マラケシュとオレンジゼリーのつながりが
いまいちよくわからなかったんですが、おいしかったですよ。
あと、アーネストインラブのチラシとポスターがありました。
なぜか私はポスターの方はびっくりバージョンしか見つけられなかったんですが(笑)
おすましバージョンもどこかに張ってあるんじゃないでしょうか。
チラシは一部いただいてきました。
A3サイズ二つ折りで外側が2パターンの絵柄になってます。
そして、中側はあらすじ・メインキャスト紹介、日生劇場座席表などが載っていました。
ちょっと笑っちゃったのは、チケット発売案内の項。

プレイガイドでは宝塚歌劇以外のチケットも発売されるため、電話が混雑する場合があります


そんなこといちいち注意書きしなくてもみんな知ってますから大丈夫ですよ(笑)

<お芝居・マラケシュの話>
クリフォードとオリガのデュエット、リュドヴィークとイヴェットのデュエットが増えてましたね。
前者の方はちょっと歌詞を覚えてないのですが
リュドヴィークとイヴェットのデュエットは、これがあるおかげで
係り結びが明確に整理されてイヴェットの感情の流れがスムーズになって
話を理解する手助けになっているので良かったんではと思います。

<ショー・エンターザレビューの話>
♪ヤンパランパラパヤンパラー、の春野さんのエトワール場面。
前回大劇場で見たときより妙にタメてるのがなんか面白かったです。
樹里さんのジュリアンも、より一層がんばってるようですね。
それと、猛獣使いの豹さんたちはより一層小股が切れ上がった豹さんたちでした。
私は結構後ろの方の席で観劇していたのですが、
猛獣使いの場面になるとざざざっとオペラグラスがあがるのがすごかったです。
エンカレッジコンサートで、和音美桜さんが「和音美桜です」といったときに
ぱぱぱぱっと一斉にオペラグラスが上がったのですが、それに匹敵する位、すごかったです。
(ちなみに当時和音さんは嵐版WSSに出演することが発表されたばかりで時の人だったのです)
あと、大劇場では初舞台生公演、でも東京にはいない、
ということで、ロケットが変更になってました。
えーっとそこでその主題歌うたっちゃうんだーって思ったんですが
なんか可愛らしい場面になってましたねー。

そして、終演後突然の雨。
でも東京宝塚劇場では傘を売っています。さすが抜かりはないです。
ということで、チラシと傘をお土産に帰宅しました。

観劇は、いつものことですが良い息抜きです。
06月02日付 日刊スポーツの報道「樹里、蘭寿らラスト公演に意欲」へのコメント:

こういう記事が載ってくると、ああ、もうすぐ退団なんだなってひしひしと感じます。
原作を読んだ限りでは軽く明るいお話のようです。
明るく、サヨウナラ、ということなんでしょうね。
9月かぁ、観に行けるかなあ・・・

<参考>
http://www.sankei.co.jp/enak/sumirestyle/2005/jun/kiji/01ernestinlove.html
http://www.zakzak.co.jp/gei/2005_06/g2005060205.html
http://www.sponichi.co.jp/osaka/ente/200506/02/ente181308.html
http://www.daily.co.jp/gossip/2005/06/02/174958.shtml
http://www.yomiuri.co.jp/hochi/geinou/jun/o20050601_90.htm
http://www.sanspo.com/geino/top/gt200506/gt2005060209.html
http://www.asahi.com/kansai/takara/OSK200506010025.html
http://www.sponichi.co.jp/osaka/ente/takarazuka/backnumber/050618/takarazuka.html

*******************
すっかり自分用メモになってるのでついでにこれも。
http://www.wowow.co.jp/takarazuka/0308kobore2.html
05月23日付 日刊スポーツの報道「月組トップ彩輝直が宝塚退団」へのコメント:

千秋楽まで無事舞台をつとめられたようで、本来ならば千秋楽おめでとうございます、
というところなのでしょうが、今回に限っては「おめでとう」という言葉を使って欲しくない人もいると思います。
それは彩輝さんのファンの方。

私は彩輝さんの舞台をたくさん観たわけではないので
彩輝さんについて語る資格があるかわからないのですが
私の中で、彩輝さんといえば「包容力」というイメージがあります。
例えば、争いごとをしている人たちをふあっと包み込んで場を和ませるような。
例えば、泣いている女の子をふあっと包み込んで元気つけてあげるような。
「包容力」という言葉を辞書で引くと「相手のことを寛大に受け入れられる心の大きさ」とあります。
まさに、やわらかくて大きくてにっこりしている、彩輝さんのイメージそのものです。

退団公演「エリザベート」を運良く観劇することができました。
そこには、包容力のあるトートがいました。
自分の道を突き進むエリザベート、そのエリザベートを大きく包み込み最後に迎え入れるトート。
彩輝さんの資質が120パーセントの形で発揮できる退団公演でよかったなと思います。

進路は女優さんとのこと、順風満帆のようですね。
がんばってください、と思います。

http://www.nikkansports.com/ns/entertainment/p-et-tp0-050523-0003.html
スカステでサヨナラショーのダイジェストを見ました。
放送された部分でわかる範囲の内容はこんなかんじ
HOPE(JUBILEE-S)→5分前(シンデレラ)→アメリカ(WSS)
→自分のことだけ考えて(ミーマイ)→翔さんと水月さんの歌
→ランベスウォーク(ミーマイ)→You Are My Own(ファントム)
そして最後の曲はニューヨーク,ニューヨーク(SHOCK)。

最後の曲にニューヨーク,ニューヨークを選んでくれたのが
私はとっても嬉しくて、そしてちょっとだけ泣きました。

この話はちょっと置いておいて

アニタとジャッキーの歌は、男役衣装のまま、申し訳程度のショールを羽織って
歌っていたんですが、確かSHOCKでは30秒で性転換したから
やっちゃえばよかったのにって思って、でも気づきました。

樹里さんに与えられた時間は15分しかないのです。
男→女、女→男で30秒ずつでも1分。
とっても貴重で短すぎる15分を、そんなことで無駄遣いできませんよね。
あー、そんなものかなって思って、それが宝塚歌劇団が突きつけた現実か、なんて思って。

そしてニューヨーク,ニューヨーク。
この曲はSHOCKでジャニー喜多川氏が樹里さんに出会わせてくれた曲。
初日、帝国劇場の舞台の上で、息子と息子の友達をバックダンサーに歌い上げる樹里さん。
一曲歌いきった後の、鳴り止まない拍手。
舞台がはねた後のロビー、あちこちで聞こえてくる「宝塚のサキホってすごいね」の声。
それを聞いて、誇らしかったあの時。
それらの思い出が鮮やかに蘇ってきました。
ジャニー氏は樹里さんの舞台人としての資質を信用してあの曲を歌わせてくれました。
一曲まるまる、時間たっぷりとって歌わせてくれました。
一番強いライトも当ててくれました。
樹里さんはジャニー氏の期待に見事にこたえました。
鳴り止まない、本当に鳴り止まなかった拍手は最高の評価でした。
作り手と演じ手が最高の形で響きあった、あの時に立ち会えたことが
本当に嬉しかったんです。

私は実は今でもSHOCKバージョンのニューヨーク,ニューヨークが好きです。
その後、コンサートでも歌われたのですが、若干アレンジされていて
今回のサヨナラショーでも、コンサートバージョンを歌われたようです。
それでも最後にその曲を歌ってくれたことが嬉しかった。

宝塚歌劇団の生徒であるというのに、その座付き作家である荻田氏が
最後の大劇場の舞台に立つために与えた役を考えると
荻田氏には、ジャニー氏の10分の1でも樹里さんの舞台人としての
資質に目を向けて欲しかったとつくづく思うのです。
荻田氏は樹里さんの、宝塚の生徒としては例のない、
その特異とも言えるストーリーにしか、興味を向けなかった。
物語の軸を担う役どころでこそ、樹里さんは生きるというのに。
樹里さんがどんな姿でどんな声でどんな風に演じようとも全く関係なく
そのストーリーにだけ着目して役を作った。
そのことが、残念でならないのです。

でも、最後の曲はニューヨーク,ニューヨーク。
宝塚の公演で出会った曲ではない。
それは、樹里さんの宝塚歌劇団に対する、
そして荻田氏を始めとする座付き作家に対する意地のようなものなのでしょうか。
と、ちょっと穿ちすぎな推測をしてしまったりして。
今日は樹里さんの大劇場最後の日だったわけですが。
あと、東宝ラスト、そして日生での宝塚生活オーラスと
区切りがまだまだ残っているせいか、はたまた関東で
ごくありふれた一日をおくっているせいか、
余り実感がないのですが、

ひとつだけ。

サヨナラショー、ミュージカルナンバーメドレーだったそうですね。

さすが。
と、にやりってしました。

特に、シンデレラの歌やってくれたのは、すごい嬉しいです。
宝塚の公演ではなかったので、さすがに厳しいかと予想してました。
ちょっと前に妄想サヨナラショー書きましたけど、あれ、フリーダム以外は
全部実現不能って思ってたんですよ(笑)

あしたのスカイステージニュースで見れるんでしょうか?
厳しいかな。

それでも。
自分が好きな曲で押し切った樹里さんに拍手。

http://www.sponichi.co.jp/osaka/ente/200505/10/ente180261.html
http://www.daily.co.jp/gossip/2005/05/10/171980.shtml
http://osaka.nikkansports.com/oet/p-ot-tp5-050510-0030.html
宝塚のCS放送で、伊織直加さんのサヨナラショーをやっていたのをみました。
伊織さんは、樹里さんと同じ、専科所属で退団された方です。
だから樹里さんのサヨナラショーもこんなのかなーって思って見てました。
樹里さんのサヨナラショーは約15分という、普通のサヨナラショーからみたら
ミニバージョンなんですが、伊織さんのは何分あったかわかりませんが
結構色々な曲を歌っている印象でした。

で、樹里さんのサヨナラショーはどんなのかなーってちょっと考えました。
先例に詳しい方々によると、サヨナラショーは基本的に自分の主演作の曲を歌うんだとか。
だから先例を踏襲すると、エリザもベルばらもファントムも歌えないはずなんだそうです。
先例第一主義の宝塚、ま、そういうことはあるでしょう。
今までの皆さん、そうだったんでしょうから仕方ないですね。
が。
樹里さんはトップスターではなく、またあの位置の人としては珍しく
新人公演の主演経験もなく
(このことで随分とちくちく言われたのも今となっては懐かしい(毒))、
主演作といえばバウ公演・Freedom1作のみ。
Freedomだけでサヨナラショー?(思考停止)

そんなわけないですよね?ね?

というわけで、ですね。思ったんです。

「SHOCK」と「シンデレラ」の曲、やってほしいなー。
「SHOCK」の主演は天下のKinkikidsの堂本光一くん。
ですが、樹里さんはヒロイン(といっちゃうと語弊があるかもしれないけど)でしたので
宝塚の感覚に直して言うと、トップスターの相手役(ますます語弊があるかもしれないが)
なので、充分やっちゃってもOKだと思います。
「シンデレラ」の主演は、どう見ても妖精の女王@鳳蘭さん。
タイトルロールのシンデレラは遠野あすかさん。
ですが、樹里さんは王子様役でしたので、宝塚の感覚に直して言うと
男役で一番上の役なのでこれも充分やっちゃってOKだと思います。

ということで、伊織さんのサヨナラショーを見たことを踏まえて
また、上記のことを勘案して私が考えたサヨナラショー。
書くだけただなので、書いてしまいます。

愛しているから(シンデレラ)@王子独唱バージョン→シンデレラ(遠野さん)とデュエット
 …せっかくシンデレラちゃんがいるんだから、やっちゃって欲しいなと。

アンダルシアに憧れて(SHOCK)
 …SHOCKでは地下の酒場のカルメンと男役の二役やってるので、
  カルメンの方はふづきさんにお願いして。
  花組の男役さんは素敵な方多いので、ジャケットプレイ→総踊りの流れは圧巻でしょう。
  というか、エンター・ザ・レビューのアランフェスのシーンはアンダルシア〜の方が
  よかったんじゃないかと結構本気で思ってたりします。
  テイストは似たような感じだし、男役さんに女の格好させなくてもいいし
  もちろん娘役さんもカルメンの仲間の踊り子で出番あるし。
  人の出し入れも結構あるから、彩吹さん・蘭寿さんあたりまで
  出してきても大丈夫で豪華に見えるし。
  樹里さんが出たのはメインが3人だったけど、その前の年のミレニアムショックは
  ヒガシ様・光一くん・赤坂晃さん・今井翼くんの4人メインでしたからね。

カルメンのバラード(Freedom)
 …まあ、お約束で。

ここで、同時に退団される方お二人のコーナーを。
お二方が今までどんな曲を歌われたかとかは、わからないので
思い出の曲を歌っていただければ、と。

ニューヨーク,ニューヨーク(SHOCK&JUBILEE-S)
 …すっかり持ち歌状態なのでがつんと。

ONE(SHOCK)
 …この曲は、サヨナラショーっていうか、旅立ちにぴったりの歌なんで。
  ゴスペルっぽいアレンジなんで、あれを宝塚のみなさんでがつんと歌ったら
  ものすごい鳥肌立つくらい、感動すると思います。

これを15分でまとめる。どうでしょう?

まぁ無理でしょうけどね(苦笑)
とくにアンダルシアに憧れてとONEは某J事務所が絶対に許可出さないと思うんですよ。
ものすごく、いい曲なんですけどー。

アンダルシア〜は有名なので、ONEについて。
SHOCKのお話が終わり、悪霊退散して、コウイチたちはに日本にかえることになり、
サキホさんもニューヨークで力強く生きていくわとなり、めでたしめでたし、
というところでヒカル兄さん(光一くんの二役)が出てきて、
「私の役目は終わった。(サキホに向かって)私たちの子をヨロシクな」と
言って、袖から2階席後方までフライング(成仏するのをイメージしてるのかな)しながら
この曲を歌い始めます。
歌詞は、こんなネットの片隅のブログでも書いたらまずいと思うので内容を掻い摘むと、
長かった夜が明けて太陽が昇りだした。
そばには仲間たちが微笑んでいる。
どんなことがあろうと、悩みですらも明日への力へとかえて歩いていこう。
走り出したぼくたちの夢は、とどまらないのだから。
この思いが君にとどきますように。

という感じの曲です。
1番はヒカル兄さんのソロ、で歌いきったところで
ちょうど2階席の奥に到達して、2番は舞台にいる出演者が歌い継ぎ
そしてその間にヒカルからコウイチに早代わりして舞台に登場。
コウイチと出演者みんなでコーダ部分を歌います。
先にも書きましたけど、ゴスペルっぽくて、いい曲なんですよ。
あのコーラス部分再現がなったら、ものすごいことになると思います。

まー、書くだけただなので書いてみたのですが。
「主演作」が1作しかない人のサヨナラショーっていうのが
前代未聞らしいので、どうなることやら。
コンサートとかは主演作にカウントしてくれるんですかね?
・・・・無理だろうなぁ。

まぁね、あの某組特出時の某芝居の曲とか歌われるくらいなら
いっそ、Freedom一本勝負の方がすがすがしいかも?
アリとレオンとファティマのお話。

こちらはファティマちゃんのストーリー。
************************
レオンはちゃらちゃらしてて、いつも遊んでいる。
自分はこの人の恋人なのよね?
でもしょっちゅう浮気してたりするし。
それがばれるたびに文句を言おうとすると口唇をふさがれて、強く抱きしめられて。
そのたびに何もいえなくなる。
そばにいてくれるときは、いつも優しくて、ちょっと甘えたような目をして。
この表情は私だけのもののはず。
だから、それでいいかな、なんて思ってた。

それがある夜、いつもと違う雰囲気を漂わせていた。
何かを隠してるのはいつものことだけど、でもちょっと違う。
私は彼の一番の存在だから、それはすぐにぴんとくる。
そして問いただす。どこにも行かないで。
彼は言った。ここにいるだろ。
でも、こうも言った。オレのことは、信じるな。
そしていつものように強く抱きしめられて何もいえなくなる。

でも彼は珍しく本当のことを話し始めた。
無謀な計画。成功なんてするわけない。
この人が、本当のことを言うなんて、何かの予感がする。

そしてパリに行くという。
私のことはどうなるの?
聞きたいけど聞けなかった。
私は彼の一番の存在のはずなのに、違う答えが返ってきそうで。
こんなに好きなのに、彼に思いは届いていないの?

そして彼は明け方私のところから離れていった。
大好きな彼を破滅させたくない。ずっとそばにいて欲しいのに。
何かをはじめる前に、止めなくちゃ。

そして彼から聞いた話を警察長官に話してしまった。
警察長官は言った。
未遂のうちに止めれば、ちょっと牢屋に入ってすぐにでてくる。
ちょっと、がどれくらいかはわからないけどその間なら私は待てる。
彼がどこかに行ってしまうより、そっちの方が絶対にいい。

でも、彼は死んでしまった。仲間のアリの銃弾で。

直接引き金を引いたのはアリ。
でも、その原因を作ったのは私。
私は、愛する人を殺してしまったんだ。
遠くにいってほしくなくてしたことが、私から彼を永遠に奪ってしまうことになるなんて。

私は、これから誰も愛さない。決して、誰も愛さない。
******************************

ファティマは最後、慟哭をダンスと表情で表現するのです。
その慟哭の表情がせつなくてせつなくて。
ファティマちゃん@華城さんは「寂しい」「切ない」「哀しい」といった
思いを演じるのがとても上手で胸に迫るものがありました。

******************************
で、ここから先は「マラケシュ最高」と思ってる人は読んで欲しくない超毒吐きなんですが。
と、一応、予防線を張っておいて。

宝塚の大劇場のお芝居というものは、
基本的に90分前後で起承転結つけなくてはならないものではないですか?
その90分の中にこの作者は一体いくつの物語を突っ込んでいるんでしょう?
それぞれのキャラが背負っているストーリーは一つ一つ惹かれるのに
時間が足りなくて描ききれてない。もったいない。
たとえば、レオン主役にしてファティマヒロインでアリとの関係を描いていく話で
充分1本の話が作れるわけですよ。
宝塚としてはありえないかもしれませんが
イヴェット主役でその栄光と転落、そして再生の軌跡を辿る話でも
これまた充分に一本の話が作れるわけです。
もったいない。本当にもったいない。
リュドヴィークが主役で、彼を取り巻く人間関係をもう少しシンプルに
かつ、それぞれの人物がもう少し緊密に影響するように
話を整理できなかったんでしょうか?
風呂敷広げすぎて、あれ?みたいな話になってしまってますよね。
作者の荻田氏としては、マラケシュという、最果ての異郷に引き寄せられ
すれ違う人物たちの群像劇を書きたかったのかもしれませんけど
これだけの登場人物揃えて、それをやっちゃうと
どうしたって90分前後では収まらないというのは、自明のことであるわけで
本当にもったいない。

そして、荻田氏は樹里さんの退団というアングルを生かそうとしてたのかもしれませんが
それがマイナス方向に生かされすぎていて、見ていて痛すぎる。
この世では誰に寄り添うこともなく、誰も信じることができず最後の最後まで裏切られて。
自分に向けられていたいくつかの愛情には気づくこともない愚かさを持ち、
でも、どこにも居場所を見つけることが出来ないまま渇いて渇いて、そして朽ち果て。
他の登場人物はみな現世で癒され、死ぬ人間も目的を達し、
生ける人間は明日に向かって歩いていくというのに、
レオンだけは目的を達することもなく、明日もなく。
そして、魂となって砂漠を漂うときにようやく、本当にようやく、これ以上ない笑顔。
これは、痛すぎます。大劇場最後なのに。
これだけの痛い役を当てておきながら、物語の本筋には絡んでいない。
それもまた、痛さを増す効果となっている。
その痛さが荻田氏の構築したアングルの一部だということは、十分承知していますが
そこまでの痛みを感じさせることを大劇場最後の人間に演じさせるということが
どうも腑に落ちないのです。
退団、というストーリーをマイナスの方向にしか生かそうとはしなかった荻田氏のアングル。
暖かく送り出すというよりは冷たく突き放すだけの、荻田氏が樹里さんに担わせたアングル。
レオンには明日はありませんでしたが、レオンを演じる樹里さんにも次はないのです。
この、冷静で、ある意味残酷なまでに計算されているアングルは一体・・・

荻田氏は、宝塚歌劇団の座付き作者として大変優秀な方であると思います。
ただ、私は荻田氏の方向性に、今回は疑問を感じた、それだけなのですが。
お話の主たるエピソードにはほとんどかかわっていない
この人たちのお話を色々と考えてしまいました。

※これはあくまで舞台をみた上での感想なんで本当の設定はわかりません。あくまで私がかんじたことです。

アリ@高翔さんはいつも不機嫌。
仲間であるレオン@樹里さんには相対するときはにこやかなものの
レオンがちょっと視線を外すととたんに不機嫌になる。
仲間のほかの二人が寄って来てもにらみつけたりする。
レオンの彼女・ファティマ@華城さんにも厳しい。
そんな彼が唯一おだやかに接する相手。
それはレオンの母・ラッラ@京さん。

このことからちょっと思いついたストーリー。

************************
アリとレオンは幼馴染でちっちゃなころからつるんで悪戯ばかり。
レオンは母一人子一人の家族。
レオンの父はフランス人だけど、きっと大して仕送りもせずに
ラッラが女手一つでがんばってレオンを育てた。
アリはきっとたくさん兄弟がいて、その何番目か。
長男なら存在感があるし末っ子ならみんなのアイドルだけど、アリはまん中ら辺の子ども。
だからあまり親には目をかけられずに育った。
その分、幼馴染のレオンの母・ラッラにかわいがってもらったんだと。
でもレオンの母は当然アリよりはレオンのことを一番にかわいがる。
仲睦まじいレオン親子を、羨望の目で見ていた少年時代のアリ。

そして二人は成長して、悪戯坊主たちはいっぱしの不良となり
そして、裏の世界に足を踏み入れる。
コルシカマフィアの大物・マラケシュの裏の世界でも存在感を持つ
コルベット@夏美さんの子飼いとなる。
その成長する過程でアリは白人に対して何らかの強烈ないやな体験をする。
で、猛烈に白人嫌いになる。
だけど、幼馴染のレオンは別。レオンはハーフだし、レオンも白人は嫌いだといっているし。

しかしその関係は、リュドヴィーク@春野さんの登場で壊れる。

コルベットはレオンたちにリュドヴィークと組むように命令。
おそらく、年の近い話し相手をリュドヴィークにつくってやろう、
くらいの軽い気持ちだったんでしょう。
逆らえないレオンたちはリュドヴィークと行動をともにするようになる。
いつも何か厭世的雰囲気を漂わせている得体の知れないリュドヴィーク。
しかし、アリは感じ取った。
そのリュドヴィークに対してレオンは、明らかに違う視線でみていること。
リュドヴィークもレオンに対して、どことなく違う視線で見ていること。
レオンはリュドヴィークの中にある、ただならぬ得体の知れないものに惹かれていた。
リュドヴィークは自分がどこかに置き忘れてきた熱情を常に発散させているレオンに惹かれていた。
しかし、アリはそうは思わなかった。
生粋の白人であるリュドヴィークに憧れているんだ、こいつは。
白人のリュドヴィークも、ハーフのレオンには心を許すんだ。
ずっとレオンの隣にいたのは自分なのに、よりによって白人なんかと・・・
そしてアリはレオンを段々と疑いの目で見つめ始める。

そのころ並行してレストランを出し、経営が軌道に乗り始める。
店ではリーダーシップを取るのはレオン。アリは二番手の存在。
レオンはちゃっかり店の女の子・ファティマに手を出して彼女にする。
アリも彼女が気になってたけど、レオンに先に行かれてしまって。
奔放に生きるレオン、それを見つめるアリの視線は段々と疑いと嫉妬を帯びたものにかわってくる。

レオンはラッラが何かにつけ干渉してくるのがうざくてたまらない。
一応正彼女ポジションにファティマがいるけど、彼女の縋るような視線が重く感じる。
この街に、どうしてもこだわる必要はない。
そして、自分は半分白人の血が流れている。
これを利用して、マラケシュから逃れ、大都会のパリでのし上がってやる、そう考える。

アリはレオンが段々と疎ましくなってくる。
優しい母親を疎んじて、かわいい彼女がいても他の女と遊んでるようなレオン。
いつも自分の先を行くレオン。アリの目からは奔放に生き、愛情に満たされているレオン。
自分が手に入らないものをいくつも手に入れているレオン。
そして、アリはまたしても思い出す。
そういえばレオンは半分白人・・・・・・レオンは、オレの仲間じゃないのか?
もちろん、アリはレオンが孤独に苛まれていることには気づかない。

レオンは小さな頃から知ってるアリにぽろぽろと自分の思いを漏らす。
いつかでてってやる、こんな街。オレはパリで成功するんだ。
レオンがぽろぽろと漏らす本音は、
アリにはベルベル人である自分を中傷するように聞こえてくる。

そうか、レオン、お前はやっぱり白人に憧れてるんだな。
半分ベルベルの血が流れている分、中途半端な人間なんだな。

レオンがいつものようにペテンの計画を話し始めた。
白人を騙す計画。どう考えても無謀な計画。
その中には白人であるリュドヴィークもいた。
リュドヴィークは白人だろ。
その言葉にレオンは言う。
オレが責任をとる。

その言葉で、最終的にアリの中で何かがはじける。
目の前にいるのは、ベルベル人であるあの優しいお母さんの息子のレオンじゃなく、
小さい頃からずっとつるんできた仲間のレオンじゃなく、
白人のレオンだ。
オレはこいつに騙されていた。裏切られていた。ずっとずっと。

アリは宣告する。
仲間を裏切る半端な男は、このオレが、始末する。
レオンは気にもとめずに好きにしろ、と言い放つ。

そして、アリは宣告どおりレオンに向かって引き金を引いた。
一つ目の銃弾がレオンの体を貫く。
仲間だろ、と縋ってくるレオンに仲間じゃない、と言い放つアリ。
そして、過去を振り切るようにもう一度引き金を引く。
二つ目の銃弾も確かにレオンの体を貫いた。
そしてアリはレオンが息絶える姿を見ることもなく走り去る。

お前なんか仲間じゃない、お前はオレの大嫌いな白人のレオンだ。
とっとと野垂れ死ね。
お前は、ずっとオレを騙していたんだから。
オレは、お前を信じていたのに。

************************
アリ@高翔さんの殺気がただならぬものであったので
そこにひきつけられてしまったんです。
で、こんな話を考えた、と。

ファティマちゃんのストーリーは別に。
先日、お友達のRちゃんにお誘いいただき
エリザベートを観劇してきました。

細かい演出の変更がそこかしこにあったような気がするのですが。
一番大きい変更点は「ミルク」のところでしょうか。
前の方が好きだったかな。

月組はほとんど知っている人がいない上に
プログラムも買ってないので名前がわからないのですが
黒天使の銀髪ストレートの方が綺麗で印象にのこりました。
マデレーネもやってたよとRちゃんに教えてもらったのですが
マデレーネもすごく綺麗だったので納得です。

あと、最初のゾンビのシーン、一番端っこの人が一人でものすごく苦悩していて
その苦悩しっぷりにひきつけられてそこから目が離せなくなりました。

月組で私がわかる人、といえば、それどうに出た二人、月船さんと北翔さん。
それどうでは北翔さんがトンパチぶりをのびのびと発揮していて
月船さんが手綱を引いていたような印象があったのですが
今回、エルマーとシュテファンという革命家仲間の二人は
エルマー@月船さんが今までのエルマーにはいなかったトンパチキャラでぶっちぎっていて
シュテファン@北翔さんが手綱引いてるような印象を受けました。
オンとオフで役割が変わって面白いなーって。
月船さんと北翔さんはタカラヅカのトンパチ・マシンガンズ(≠折原昌夫&小野武志)として
コンビを組むといいんじゃないでしょうか。

エリザベートの瀬奈さん。
少女時代の前髪下ろしてるのがすっごいかわいかったです。
それと最後のデュエットダンスの表情は微妙に男役のハンターの目だったような気がするのですが
それ以外は、普通に「女役(ただし「娘役」ではない)」でした。
よくよく考えてみれば、前回はルキーニで、この両役をやってしまうのは
いまのところ世界にこの方だけなわけで
色々な舞台裏の葛藤はあったでしょうが、それでも、綺麗に女役として
舞台に立っているのは、並大抵の努力ではなかったと思います。
ただ、男役は女役はできるけど娘役になるのにはとてつもない
壁があるのだな、と漠然と思いました。
娘役は男役より虚構の世界なのだな、と。

そしてトートの彩輝さん。
銀と黒の鬘も絶妙、立った姿はとても美しく
たたずむだけで妖しいその資質を十二分に発揮できる役で
卒業ということで、良かったんではないでしょうか。
それとお芝居のこまやかな方だなと感じました。
一つ一つのお芝居の流れがよく見えるというか。

やはり、生観劇はいいですね。
04月07日付 朝日新聞の報道「「ベルばら」5年ぶり上演 宝塚歌劇団が来年1月から」へのコメント:

ベルばら。
ベルサイユのばら。
言わずと知れた宝塚の代表作。
「エリザベート」や「ファントム」をやっていても
宝塚、といえばこの演目なわけです。

ベルばらには私もそれなりの思い入れがあります。
なんせ、極少数派の樹里アンドレ落ち者なので。
一時はDVDを狂ったようにリピートしてましたが何か?ってなもんで。
ちなみにエトワールは「おかあさんといっしょ」のしょうこお姉さん
(当時の芸名は千琴ひめか)ですね。
ママ友に貸したらそこが一番受けてました。
「あーってしか唄ってないけど、あんまりアニメ声じゃなくて歌うまいね」と。

ま、来年1月には、その樹里さんは宝塚にいないわけなので
観に行けないのですが。

あれはあれで、「宝塚をみたー」って気にさせてくれると思うのでいいと思いますよ。
なんだかんだいって、あれだけは見てみたいって言う人多いし。
それは何年か前、「シンデレラ」という作品を観劇にいったときのこと。
王子様は樹里さん。シンデレラは遠野あすかさん。

一幕は、12時の鐘が鳴り、シンデレラがお城からいなくなり
呆然とする王子様、というシーンでラスト。

そして二幕。
王子様とシンデレラは別々の場所でお互いのことを思って同じメロディーを唄うシーンがありました。

お互いのことをこんなに思っているのに。
もう二度と会うことができないのか。

同じ舞台に乗っているのに、その二人の間には超えることのできない壁が立ちふさがり
お互いのやるせない思いが、舞台いっぱいに広がっていました。

私はなぜかここで涙が溢れてこまりました。
誰もが知っているおとぎ話、シンデレラ。
結末はわかっているはずなのに。

そして、おとぎ話のとおり、二人はめぐり合い。
最後は結婚式のシーン。
満面の笑みを浮かべて微笑みあう二人に、また泣けてしかたありませんでした。
よかったねぇ。これからずっといっしょだね、と。

しかし、諸々の事情で、こんなに似合いの二人は
並んで舞台に立つことは望めなくなりました。
同じ作品に出演することはありましたが、出番はまったくのすれ違いで。

そしてそれから何年かたった今、運命の悪戯か、
二人は舞台上でめぐり合うことができました。
ショーで、手を取り合って微笑み合う二人を見ると
あの「シンデレラ」の時にわけもわからず泣けたことを思い出して
また、泣きそうになりました。

あのときの愛くるしいシンデレラは、眩しい大人の女性となり
でも、あの頃のように信頼しきった眼差しを王子様に向けています。
王子様は、その姿を眩しそうに見詰めています。
でも、王子様はこの舞台が終わってしまったら
シンデレラの隣に立つことは出来ません。

王子様は、シンデレラの本当のガラスの靴は持っていないからです。
そして、王子様はシンデレラに永遠のさようならを告げなくてはならないからです。

王子様がシンデレラに永遠のさようならを言う頃
きっと、本当のガラスの靴を持った別の王子様が現れるのでしょう。
王子様は、その眩しい姿を目に焼き付けて、一人去っていくのです。

*******************************

私が娘役さんはひたすらかわいがるべきだと思っているのは
遠野あすかさんが、大変なバッシングをネット上で受けているのを見て
びっくりしたことが一因だと思います。
あんなにすてきなシンデレラに、なんてことを言うんだろうと。
あんなにぼろぼろに言われたら、笑顔が曇ってしまうよと。
シンデレラには王子様がそばにいなくても、にっこり笑っていてほしいのです。
その眩しい笑顔が、二度と曇ることがないようにと願っています。

*******************************

花組 日生劇場公演『Ernest in Love(アーネスト・イン・ラブ)』主な出演者について

2005年9月に日生劇場で上演いたします花組公演『Ernest in Love(アーネスト・イン・ラブ)』につきまして、主な出演者が決定いたしましたので、以下のとおりご案内致します。

ミュージカル
『Ernest in Love(アーネスト・イン・ラブ)』
◆2005年9月1日(木)〜9月23日(金・祝)

<主な配役>
樹里咲穂 …アーネスト(ジャック)
遠野あすか…グウェンドレン
蘭寿とむ …アルジャノン
桜 一花 …セシリイ

※なお、他の出演者や配役などの詳細につきましては決定次第ご案内致します。


樹里さん、宝塚でのオーラス相手役は遠野さんですか。
ありがたいことです。
原作読んだ限りでは、シンデレラ同様ハッピーエンドなんで
この二人にはよく似合う話だと思ってました。
とりあえず、マラケシュで感じたもやもやは吹き飛ばしてくれそうです。

王子様が王子様としての永遠のさようならを観客に告げるとき
隣に微笑んでいるのがあのシンデレラで本当によかったです。
03月30日付 日刊スポーツの報道「宝塚音楽学校、第93期生50人の合格発表」へのコメント:
観劇に宝塚に行った際、
劇場内外はおろか、駅ビルの喫茶店やら本屋やら、そこかしこで
やたらとお団子頭の女の子たちをみたので
「さすが宝塚市、女の子たちはみな娘役に憧れてるのかしら」と思っていたら
全然違って、宝塚音楽学校の試験日だったんです。
試験を受け終わったから公演を見て帰りましょう、
試験終わったからお茶して帰りましょう、っていう
女の子たちを私はたくさん目撃してしまったようです。

1000人近くの女の子たちが受験して50人合格。
一人も欠けることなく二年後の今ごろ、初舞台が踏めるといいですね。

http://www.nikkansports.com/ns/entertainment/f-et-tp0-050330-0012.html
まだ、幕も開いたばかりですし、
色々書いてしまうのはどうかとおもったんですが
ここは宝塚関係でアクセスしてくる人がほとんどいないんで
ネタばれ全開でいきます。

またまた同じ文章をぺたっと貼り付けて、と。

この話のなかの主要な登場人物には過去があり、表の顔と裏の顔の二面性が描かれています。

リュドヴィーク@春野さんは表向きはジゴロ然とした佇まいをもった詐欺師、しかし恋人が犯した罪を背負って逃げたという過去があります。
オリガ@ふづきさんは表向きは貞淑な貴族夫人、行方不明になった夫を探しに行く愛情深く見える女性、しかし過去の恋人の裏切りから愛というものを信じることが出来なくなっています。
クリフォード@彩吹さんは表向きは国のために働く「ノブレス・オブリージュ」の見本みたいな人、しかし恋人の裏切りに泣いていたオリガに一目ぼれしてしまう情熱的な面もあります。
ギュンター@蘭寿さんはぱっと見は薄気味悪いストーカー、しかし「美」に狂おしく執着する硝子のような繊細な心をもっています。繊細すぎて心の歯車が狂い、結果「美」の為に命を落とします。
イヴェット@遠野さんは一見気位の高い鼻持ちならない女優、しかし過去にはリュドヴィークと恋に落ち、自分の罪を被ってにげた彼を忘れることができません。
レオン@樹里さんは派手でちゃらちゃらしたチンピラみたいな男ながら自分が白人とベルベル人とのハーフであることからどこにも帰る場所がない深い孤独を感じて生きています。

そしてレオン以外はみな、癒されます。
ラスト、命を落すレオン、ギュンター、そのギュンターともみ合って刺されたリュドヴィーク(生死ははっきりとはかかれていませんがおそらくは死んだと思われます)以外の皆は明日に向かって歩き出します。

リュドヴィークについては、過去の恋人との和解、心引かれたオリガとのふれ合いなど癒される場面があります。
ギュンターについては、心のバランスが崩れていて、妄執した「金のバラ」の為に命を落としたことが、結果的に彼の癒しになっています。

たった一人、仲間と思っていた男に裏切られ、癒されないまま野垂れ死んでいったレオン。
彼には安らぎの場所がなかったわけではありません。
いつも彼のことを心配していてくれる母、そして彼を愛している恋人。
しかし、彼は、母や恋人を疎んじ、自分の欲望を満たすことを選んでしまいました。
口が軽い彼は(宝塚なのではっきりとは描かれてませんが、おそらくは)寝物語で恋人に自分の欲望を話してしまいます。金儲けをしてパリに行き成功して大金持ちになるんだと。
しかし恋人は思います。彼の計画は大それたこと、成功なんてするはずがない。
なにより、大好きな彼がパリにいってしまったら、自分はどうなる?捨てられる?
そんな心の揺れを切れ者の警察長官に突かれ彼女は全てを話してしまい、レオンは破滅へと突き進むのです。
仮に彼がマラケシュで流行っているレストランのオーナー、気の置けないベルベル人の仲間たちと優しい母とかわいい恋人と、時々スリもしながらwつましく暮らす、という選択肢を選んでいたら彼は破滅せずにすんだかも知れません。しかし、そのようなささやかな幸せでは満たされないほど、彼の孤独は深く、荒涼とした、果てない砂漠のようだったのです。

そして、大きなポイントは、こんなにつらつらと脳内補完込みでレオンの物語を書いたとしても、彼がどちらの選択肢を選んでいたとしても、芝居の大筋にはあまり関わりがなく、主な登場人物たちの結論は変わらないことです。
まさに究極のあて書き、と思ってしまったのは、実はこの点にあります。
レオンを演ずる樹里咲穂がこの公演に臨むに当たって背負ったストーリーへ、そして、彼女が宝塚に入団してから今までのストーリーにあてて書いているのです。
彼女は最近の某新聞でインタビューにこう答えています。
「専科というものは、宝塚にいながら卒業してしまっているようなもの」
「ずっと諸先輩方のような二枚目男役を目指していた。でもできなかった。苦しかった」
「ずっと楽屋に行きたくない時期が続いた。退団発表して今が一番楽しい」

ジャニー喜多川氏は舞台を作る上で、彼女の舞台人としての資質を引き出すために彼女自身の資質を見極めて舞台に立たせました。彼女がもつストーリーなどハナから考慮には入れていません。
荻田浩一氏は舞台を作る上で、本人の舞台人としての資質より、宝塚の舞台に立つ人間としてのストーリーを重視しました。宝塚の座付き脚本家としては当然の手法なのでしょう。彼が舞台をつくる上でのアングルは、見事に構築されています。
荻田氏が、彼女の資質を重視していないことは、プログラムでの彼女の紹介の文章でわかります。
明朗快活な男役と思えば、嫣然たる女役も達者にこなし、更には歌劇団の内外を問わず縦横無尽に活躍した貴重なスターです
これは、宝塚歌劇団が樹里咲穂につけるおきまりの紹介文
「男役も女役も自在にこなし、時には外部出演もこなす実力派スター」を
適当な言葉で飾ってあるだけに過ぎないからです。
本当に彼女の資質を理解していれば「明朗快活」だの「嫣然」だの
当たっているようで、実は外れている言葉を選ぶはずはないからです。
この文章が書かれたのは、実際に稽古に入る前か、それとも入ってからか定かではありませんが
どちらにしても、ある程度作品の構想が練られた後であることは間違いないはずで、つまり、舞台人としての資質より、宝塚の生徒としてのストーリーだけに荻田氏は興味があり、それだけを取り入れてアングルを構築しているのです。

ただし、そのアングルがあまりに見事すぎて、若干のひっかかりを感じる人も
こんなネットの片隅にひっそりといます。

(この項続く・・・・のか?)
まだ、幕も開いたばかりですし、
色々書いてしまうのはどうかとおもったんですが
ここは宝塚関係でアクセスしてくる人がほとんどいないんで
ネタばれ全開でいきます。

同じ文章をぺたっと貼り付けて、と。

お芝居の難解さというか感想の書きづらさに比べて
とってもわかりやすい作品でした。
おフランスな場面、アメリカンな場面、ラテンな場面。
音楽も衣装もわかりやすくていいです。
宝塚経営上は団体客受けというものがとても大切らしいのですが
お芝居を見て「?????」となってしまった一見さんも
こっちはもうわかりやすく「タカラヅカ」でした。

プロローグはシャンソン。
みんな明るくシャンソンを歌って登場です。
(一人、振られた男の未練たらしい歌を歌って登場する人もいますが)
(その一人とは樹里さんです)(またそのフレーズ・・・)
トップスター・春野さんの女装、なんていう隠しだまもあったり。
春野さん、声は男声で見た目は女王っていうか女帝っぽくて
いったい何の狙いが?と思っているうちにみんながじゃかじゃか出てきて豪華にどーん、です。
もう、オープニングの黒燕尾といい、みんなで白い衣装でどーんのシーンといい、
わかりやすーく「タカラヅカ」です。
世間一般が考える「タカラヅカ」がそこにはありました。

その次がサーカスの場面。
「僕はこの一座の二枚目スターのジュリアンだよ」と
樹里さんがピエロの格好で客引きをしてます。
「♪よっ、おれコメディアン」(歌詞微妙に違うかも)なんてご陽気に歌いつつ、
後ろではピエロさんたちがいて、周りには緑色のかわいこちゃん二人組がいて。
客席降りして手品?をしたりします。
あのまま「おかあさんといっしょ」に、
そして「いないいない、ばぁっ」に出したいくらいのピエロさんぶりです。
退団したら、いないいない、ばぁっでふうかちゃんとワンワンといっしょに
「ぐるぐるどっかーん」をあのカッコでやって欲しいくらいです。
おかあさんといっしょで、3月いっぱいでいなくなってしまうイチジョウマンの変わりに
4月からジュリアンマンで登場してくれてもいいです。

幕があがってジュリアン君がはけると、一座のアイドル(ふづきさん)が
みんなに褒め称えられてます。
そんな中、一人のピエロ(春野さん)が花をもって彼女を見詰めています。
同僚ピエロ達がそんな彼を前にだし、彼は彼女に花を捧げ、彼女は受け取るのですが・・・
ここは娘役さんたちみなかわいいですねー。
ピンクの娘役さんも緑の娘役さんも、もちろんアイドルちゃんも、かわいいかわいい。
そして、春野さんのロンリークラウン振りがまたなんともおかしくて、切なくて・・・。

で、また場面が変わると、今度は猛獣使いの男(樹里さん)が鞭持って出てきます。
多分ジュリアン君の双子の兄なんだと思います。
ジュリアンくんは陽気で健全な人でしたが、兄は違います。
8人の黒豹おねーちゃん達を鞭で調教するんですね。
で、一人、わがままねおねーちゃん豹(遠野さん)がいます。
そんな調教なんてやってらんないわーっとスレンダーバディをくねくねさせてます。
峰不二子チックです。
「ほーら、あたしが一番でしょーん、調教かったるいー」とばかりにくねくねしてるのですが
ジュリアン兄は「つーかお前仕事真面目にやれ」と突き放します。
ばかりか、他の7人のおねーちゃん豹たちとよろしくやっちゃったりします。
「むきーっ」(豹の鳴き声知らない・・・)とばかりにジュリアン兄に絡みつく不二子豹。
とりあえずジュリアン兄の股をくぐり、飛びついてきます。
そしてしばしお楽しみターイム。
が、一応他のおねーちゃん豹達の手前、適度に切り上げ、
また8人のおねーちゃん豹たちとお楽しみお仕事お仕事。
でも不二子豹は「この人はあたしのものよーーん」とにやりっ。
ここは・・・・・なんつーか、その、ははははははははは。って感じですね。
あ、最近宙組のショーを皇后陛下がご覧になったそうですが、
ここだけは絶対に見せないほうがいいと思いますと強く思いました。
超個人的に楽しみにしていたシーンだったのですが
とりあえず、鞭がみれたのでしあわせです。
タカラヅカなので、おねーちゃん豹たちは叩かれてはいませんでしたが。
不二子豹は鞭でくるくるされてましたがね。

続きは、こちらもそのうち。

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