X JAPAN / ART OF LIFE

2005年4月4日 音楽
時には、昔好きだった音楽を聞きたくなる日もあります。
ということで、この曲。

X JAPAN の曲の中でも異色の曲です。
何が異色かというと、その長さ。約30分あります。
しかも、その長さでありながら、全く隙がないのです。

X JAPAN というと、今一番知られている曲は
選挙の時に自民党のCMで使われている「Forever Love」でしょうか。
また、「紅」「Silent Jealousy」あたりの激しい曲も知られています。
この曲は、それらさまざまなX JAPAN の要素全てが堪能できます。
通常のバンドサウンドのほかに、56人のオーケストラも加わり曲に厚みがあり、
そして途中に挿入されているピアノのインプロヴィゼーションも圧巻です。

また、YOSHIKIという人は、元々音大のピアノ科を目指していたような人で、
今の音楽シーンのことは疎いのでよくわかりませんが
当時としては、おそらく唯一、曲のアレンジは譜面で完結させている人でした。
普通のバンドだったら
「ここから何小節ギターソロだから、アドリブでよろしく」的なことも多いのですが
YOSHIKIの場合は、ギターソロでさえも全て譜面で書いて指示していたのです。
この画像はコピー用バンドスコアの画像ですが
どこのバンドがコピーするんだろう、そんな物好きいるのか?
と思われるような圧倒的難易度の楽曲です。

この曲がリリースされたころの私は、まだ若い学生で
何よりも、その激しく、優しく、哀しくかつ隙がまったくない旋律に圧倒され
貪るように何度も何度も聞いていました。
そして、歌詞(全て英語)もそらんじられるくらいでした。
ただ、歌詞よりも、その音楽の方に重点をおいた聞き方をしていました。

あれから何年かたち、ふと、もう一度聞いてみようと思い立ちました。
そして、ライナーノーツを見ながら曲を聞いていたのですが
もちろん、その旋律も心をとらえられたのですが
それよりも、歌詞を読んで、そのなんともいえず胸に響きました。

この曲にあんなに夢中だった頃は、この曲で歌われている内容のことなどさっぱりとどこかに置いておいたのが、何年かたち、色々なことがあり、そして、ようやく理解できる入り口に立てたのだな、と自分自身に感慨深くなりました。

年をとるのも悪くはないです。

コメント