今日は酔っ払い♪

2004年7月9日
私は酔っ払ってると、腐るらしい。
腐れ妄想を肴に飲んでます。

以下の文はちょっと前に書いた奴です。
この後を考えるのが楽しいね〜

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ジェラルド(あえてこちらで)×エリック
(ファントム2幕、キャリエールがクリスティーヌを戻すよう説得する場面あなざーばーじょん)

「エリック、彼女を地上に返すんだ。君は彼女を不幸にしか出来ない」
「嫌だ、地上は穢れている。そんなところへ彼女を戻すなどと言う残酷なことは出来ない」

父と子の対立。
地上の、当たり前の理論が通じるエリックではない。
ジェラルドは、一計を案じる。

「エリック、彼女はオペラ座のパトロンのシャンドン伯が非常に気に入っているんだ」
「それがどうした。僕は彼女をここで守って生きていくんだ」
「シャンドン伯の庇護の下、歌手として大成する姿を見たいと思わないのか?」
「嫌だ。彼女は僕のものだ。この地下の世界で、僕のために歌って生きていくんだ」
「エリック、君は彼女を愛しているんだね」
「・・・・・・・・・・・・・・・ああ」
伏目がちにぶっきらぼうに呟くエリック。
ひっかかったな、とジェラルドはほくそえむ。
「君は彼女をどうやって愛するんだ?ここで暮らすことが彼女の幸せにつながるはずはないだろう?」
「僕は彼女に歌を教えて、詩を教えることが出来る」
「それだけか?それが君の愛しかたか?」
「愛し方・・・・・・・」
エリックは他人と心のつながりを持ったことがない。
母親以外の誰かに愛された記憶がない。誰かを愛したこともない。
「愛し方・・・・・そんなの・・・僕は知らない」
「そうだろう?愛し方を知らない男に愛される女が幸せになれるとでも言うのか」
ジェラルドは勝った、と思った。
エリックを説き伏せられたと。

しかし、エリックは意外なことを言い出す。
「いや、知っている。二人で裸で抱き合うんだろ」
「おい・・・・・」
ジェラルドは一瞬絶句する。
体格だけが大きい子供と思っていたエリックの意外な言葉に。

「裸で抱き合って、それから、どうするんだ?」
なんとか搾り出したジェラルドの言葉。
「それからっ・・て・・それ以上のことがあるのか?」
的外れなエリックの言葉。
ジェラルドはなぜかほっとする。やはりまだ子供だ。

「お前は、知っているのか?愛し方を」
「ああ」
「誰かを愛したことがあるのか?」
「ああ、昔の話だがね」
そう、知っていたからこそ、お前がここにいるんだ。
そういってやりたい気持ちをぐっとこらえるジェラルド。

と、エリックは言った。
「じゃぁ、僕に人の愛し方をお前が教えてくれよ」
「エリック・・・」
「お前は僕に音楽を教えてくれた。文学も美術も。だから愛し方も教えてくれよ」
「クリスティーヌを地上にもどしたらな」
「交換条件じゃダメだ。お前が今教えてくれよ」
その、穢れをしらないまっすぐな瞳にジェラルドは突き動かされた。

「そんなに、誰かを愛したいのか、君は」
「愛したいし、愛されたいんだ」

二人の感情はとめることができなかった。

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