昨日の続きです。
昨日の日記の最後の方に触れたジェラルド・キャリエール役の樹里さんについて。

私は、彼女のファンですが、私が思う彼女のベストはkinkiの光一くん主演「shock」のサキホ姐さん義姉さん役だと思っています。
私は、彼女はショースタータイプだと思っていて、一応のストーリーらしきものがありながら、合間合間のショーシーンで押し捲るこの舞台は実に樹里さんにあっていたと思うからです。
そして、私が彼女のファンである一番の理由である「責任感・プロ意識をもっていること」を一番感じるからです。

で、ファントムを超ファンモードで見ていて、あろうことかSHOCKを思い出しました。なぜならそれは
破綻しているストーリーのひずみを背負わされているのと
そのひずみを、歌一曲で取り返している高いプロ意識・責任感を感じた、からです。

SHOCKの時には、破綻したストーリーのひずみを一緒に背負ってくれる人がもう一人いましたし、なにより先に書いたように、物語を追うというより、ショーを楽しんでねというコンセプトなんで、「ま、しょうがいかな」と思えたのですが、今回は、至極真面目な舞台です。話の破綻ぶりでジャニーズショーと張り合ってどうするんですか>宝塚歌劇団&Mrコピット

SHOCKがどういう話だったかというと。
稀代のショースター・コウイチ(堂本光一)が率いるショーカンパニーが今日も元気にショーを公演しています。
そのカンパニーは元々はショーの天才と称えられていたコウイチの兄のヒカル(堂本二役)が創立、ダンスパートナーであり妻であるサキホ(樹里咲穂)と、裏方で頑張ってるマネージャーのタク(今拓哉)の三人が中心で運営してきました。
しかし13年前、ヒカルの夢だったNY公演が失敗、そして失意のヒカルが自殺してしまい、残されたサキホはタクとすぐに再婚、程なくして息子のリョウ(ジャニーズJrの日替わり)が誕生。カンパニーはというと、サキホとタクはもちろんのこと、「兄貴の夢を継ぐんだ」というコウイチがセンターで頑張って持ち直しました。
このカンパニーには2番手スターでサキホの実弟ツバサ(今井翼)やコウイチの右腕的存在のアキヤマ(秋山純)その他若くてかっこいい団員たち(ジャニーズJrの皆さん)がいます。
しかし、最近立て続けにカンパニーに災難が巻き起こります。フライング中に事故ったり、ツバサが交通事故にあったり。
しかしBWのプロデューサーが見に来ているショーをコウイチは成功させ、お誘いをうけるのです。
乗り気ではないのがサキホ。ツバサが事故で踊れなくなっているのに気になるのと、NYはヒカルが自殺した場所。サキホはいまだにヒカルのことが忘れられないのです。そんなサキホをタクは複雑な面持ちで見つめています。
カンパニーの皆さんはNYに船でこの時代に行くことにしました。しかし、なんだかんだ言っても心配なサキホとタクは飛行機でまぁ普通そうだよね先回りし、しかもサキホはアメリカ人青年のボーイ・キュート、タクは楽屋番のおばあちゃんに変装して待ち受けるのです。ボーイ・キュートどうみてもサキホさんなのに、みんなあっさりだまされます。
おとぼけカンパニーの皆さんは全米ツアーを回り大好評。ついにBWのステージに進出、初日は大成功を収めます。
そこでようやくサキホ&タクは正体を明かすのです。
「ええっボーイ・キュートはサキホさんだったのーー」(・・・)
初日のバックステージにはプレスが押しかけます。しかし、ショーで使用したヒカル作曲の曲の著作権を持っているという輩が難癖をつけてきます。カンパニー責任者のサキホがその契約書を見ると、ヒカルではないが見覚えのある筆跡に何かを悟ります。そして、コウイチがたまたま見つけていた正式な著作権の書類を見せ、事なきを得ます。
脚を怪我していて日本で腐っていたツバサの元にヒカルの亡霊が現われツバサを励まします。
そしてツバサは立ち直ってNYに駆けつけます。
そして、ある日、ツバサ・タク・サキホ・アキヤマがコウイチに呼び出されます。
そしてヒカルの自殺から始まったカンパニーを襲う数々の不幸は全部タクの策略だと暴くのです。
タクは不気味に語り始めます。
「ぶははははっ、いつかはばれると思っていたよ、俺は悪霊だ(・・・)、注目される奴なら誰でも良かった・・だが悪霊だって恋をする。このカンパニーはサキホがいた。偽りの日々の中でサキホへの愛だけは真実だったんだ(????)」
そして、タクとコウイチが舞台の一番高いところ、額縁?みたいなところで立ち回りをしてコウイチ(JACの人だけど)が突き落とされます。
それを見ていたリョウが「パパ、なんでコウイチを殺したんだ」と叫ぶとタクは「これでいいんだ、おまえも同じ道をたどれ」と返します。
するとリョウは「僕は悪魔の子じゃなーーい」と叫び、タクを撃ちます。
コウイチはというと「兄貴が助けてくれた」(???)と無事で現われます。
「僕は悪魔の子じゃない・・・」と落ち込むリョウ。何と声をかけていいかわからず寄り添うサキホ、と、そこでコウイチがこんなことを言うのです。
「リョウは悪魔の子なんかじゃない、リョウは僕のかわいい甥っ子さ」
サキホは聞き返します。「どうして?」(あなたが産んだ子でしょうに、こっちがどうして?と聞きたい)
コウイチは説明します。「タクは人間じゃなかった。人間と悪魔の間に人間は生まれない。だからリョウの本当の父親は兄貴なんだよ」
サキホは驚きます。「そうだったの?」(あなたが産んだ子でしょうに、こっちがどうして?と聞きたい)
結局、サキホはリョウと二人で、ヒカルの墓があるNYに残って頑張ることにし、コウイチ達は日本に帰ることになりました。

というお話なんですが。サキホとタクはもうこれ以上がないくらい突っ込みどころがありまくりです。
悪霊って何?ボーイ・キュートって何?何でみんな気がつかないの?
そして何より自分の産んだ子の父親が誰だかわかってなくって、回りも全員誤解してるってキャラって何?

しかし、樹里さんはこの突っ込まれまくりの役を何とか最後には納得させてました。その納得させられたのは「ニューヨーク,ニューヨーク」という曲で、最後「私はここに残るわ」という台詞の後、歌います。
もう絶品。私は初日見たんですが、ここショーストップ起きる勢いで拍手がすごかった。宝塚の場合は、ファンが拍手のツボをわかってますが、ジャニーズ舞台の観客はそんなことはわかりません。それでも帝劇を包み込むものすごい拍手。ほんとうにすごかったです。

で、今回のファントムのキャリエール役なんですが・・・と
字数がないので後日。

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